サイト分析

【分析力UP】セッションの定義とは?ユーザー数・PV数との違いも解説

2021/12/21サイト分析

セッションとは

セッション=ユーザーがサイトに流入してから離脱するまでの一連の行動です。つまり、サイトへの訪問回数です。「ユーザーがトップページから流入し、ブログを2記事見てサイトを離脱した」場合、セッションは「1」。離脱した後に、もう一度サイトを訪問したらセッションは「2」です。

ユーザー数との違い

ユーザー数とは、サイトを訪問した人数のことです。つまり、同じユーザーが何度訪問しても重複してカウントされません。例えば、同じユーザーが3回訪問すると、セッションは「3」とカウントされますが、ユーザー数は「1」とカウントされます。同じユーザーは何度訪問してもユーザー数「1」です。混同しやすい指標なので注意しましょう。

PV数との違い

PV数とは、ページが読み込まれて、表示された回数のことです。例えば、あるサイトのトップページを訪問してブログ記事を2つ見た場合、セッションは「1」ですが、PV数は「3」(トップページ1+ブログ記事2)となります。またページを更新して、読み込み直した場合もPV数はカウントされます。セッション数は何ページ見ても「1」とカウントします。

サイトからの離脱以外でセッション切り替わる3条件

離脱以外にもセッションが切り替わり、新しいセッションが始まる条件があります。ここでは、セッションが切り替わる3つの条件をご紹介します。

①30分間放置して、閲覧を再開した場合

サイトを訪問後、何も操作せずに30分間が経過するとセッションが切れてしまいます。セッションが切れた後に閲覧を再開した場合、新しいセッションが始まるので、セッションは「2」とカウントされます。ただし、サイトを離脱しても30分以内に再び閲覧を開始した場合、セッションは切り替わりません。

②日付をまたいだ場合

セッションは日付を跨ぐと切れてしまいます。Googleアナリティクスは日単位でデータを集計をするため、日付が変わるタイミングでセッションは切られます。30分間、操作し続けても24時のタイミングでセッションは切り替わり、「2」とカウントされます。

③参照元が外部サイトだった場合

1回目とは異なる参照元から、再びサイトに流入した場合はセッションが切り替わります。

例えば、1回目は「△△.com」からサイトAに流入したのに、2回目「〇〇.com」からサイトAに流入すると、参照元が異なるのでセッションが切り替わります。参照元が異なる場合は30分以内に再び閲覧を開始しても、新しいセッションが始まります。つまりセッションは「2」となります。

セッションの時間設定

セッションは通常30分で切り替わってしまいますが、切り替わる時間は変更可能です。

1ユーザーの滞在時間が30分を超えると想定される場合は、サイトを訪れるユーザーに合わせてセッションが切り替わる時間を変更しましょう。切り替えないとセッション数が本来よりも増えてしまい、適切に分析ができない危険性があります。

変更方法

①画面左下の「管理(歯車のアイコン)」をクリックします。

②プロパティ設定の下にある「トラッキング情報」をクリックします。

③「トラッキング情報」の中の「セッション設定」をクリックします。

④「セッションのタイムアウト」に任意の時間を設定します。

⑤適用ボタンをクリックします。

セッションを確認する方法

サイト全体のセッション

Googleアナリティクスにログインして画面左にある「ユーザー」をクリック。そして、「概要」をクリックすると、サイト全体のセッション数を確認できます。

流入元ごとのセッション数

Googleアナリティクスの画面左にある「集客」>「すべてのトラフィック」>「チャネル」をクリックします。

サイトのセッションが、どのような経路(チャネル)から生じたのかが分かるレポートです。主要なチャネルとして、Organic Search(自然検索)、Paid Search(有料広告)Referral(他サイトからのリンクなど)、Direct(ブックマークから直接・URLベタ打ち)などがあります。

流入ページのセッション数

Googleアナリティクスのメニュー「行動」>「サイトコンテンツ」>「ランディングページ」をクリックします。

ランディングページとはセッションの最初に流入したページのことです。つまり、どのページがセッションの開始に貢献しているかが分かります。

セッションをサイト改善に活かすには?

セッションをサイト改善に活かす方法として、以下の2つが挙げられます。

①平均セッション時間と直帰率から、優先的に改善すべきページを見つける。
②PV数とセッションから、ユーザーがどの程度サイトに滞在しているか調べる。

具体的にどのように改善するのか、詳しく紹介します。

①平均セッション時間と直帰率から、改善するページを見つける

直帰=最初に流入したページを見ただけで、サイトを離脱すること。
平均セッション時間=セッションごとの、平均滞在時間のこと。

つまり、セッション時間が短く、直帰率が高い場合はユーザーが知りたい内容と記事の内容がズレている可能性が高いです。また記事が見づらい・読みづらい、といった可能性も考えられます。

【直帰率・平均セッション時間を改善する施策】

検索意図の再検討

『上位に表示される記事=ユーザーに求められている記事』。つまり、上位記事が満たしているユーザーニーズは何か?再度検討して、ユーザーが期待する記事を作る必要があります。

・ユーザーはなぜ、そのキーワードで検索しているのか?
・上位10記事を確認して、不足している情報はないか?

この2つを意識して、ユーザーの期待に答える記事を制作すれば、直帰率・平均セッション時間を改善可能です。

上位記事を確認して、漢字の比率・文体・画像の数などを参考にする。

先ほども言った通り『上位に表示される記事=ユーザーに求められている記事』です。つまり、競合となる上位記事の漢字の比率・文体・画像の数を参考にすることで、ユーザーが読みやすい記事へと改善できます。

例えば、初心者がターゲットなら噛み砕いた説明をしたり、専門家がターゲットなら専門用語を使ったりすると、ユーザーにとって読みやすい記事になります。

②PV数/セッションから、ユーザーがどの程度サイトに滞在しているか調べる。

PV数/セッション=セッションごとに、ユーザーが見た平均ページ数のこと。平均値が高いほど、ユーザーがサイトに滞在して多くのページを見ていることを示します。

基本的には数値が高い方が良いですが、余りにも多すぎる場合はサイト内で迷子になっている可能性もあります。

【PV数/セッションを改善する施策】

情報カテゴリの名前を分かりやすくする

どのカテゴリに、どんな情報が設置されているのか、判断しやすくすることでPV数/セッションを改善可能です。例えば「UI/UX改善」と言われても、UI/UXという単語を知らないユーザーは、そのページの情報が自分に必要かどうか判断できません。

しかし「見やすい・使いやすいサイトへ改善」と言えば、カテゴリ内にどんな情報が設置されているか一目瞭然になります。

・情報を細かくカテゴライズする

カテゴリを細かく分けることで、ユーザーが求める情報に辿り着きやすくすることで、PV数/セッションを改善可能です。例えば【会社情報】というカテゴリ内に会社概要・採用情報・サービス概要などの情報を集約してしまうと、目当ての情報に辿り着く前にユーザーは諦めてしまいます。

細かくカテゴライズすることで、目当ての情報が、どのカテゴリにあるか一瞬で把握できます。

・内部リンクを設置する

記事中に関連するページの内部リンクを設置することで、他ページに遷移する機会を増やすという施策です。ページを訪問したユーザーが、他に興味を持ちそうなページのリンクを設置することでPV数を増加させることが可能です。

まとめ

セッションとは、ユーザーがサイトに流入してから離脱するまでの一連の行動です。ユーザー数・PV数と混同しないように気を付けましょう。またセッションでサイトを分析するだけでなく、分析結果に合わせた施策の実行が重要です。サイトの問題点を発見し、改善を繰り返して、より効果的な集客を実現していきましょう。