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コンテンツSEOにおける文字数の考え方|情報の網羅性がカギ

2021/08/26記事作成

自社メディアやブログを更新し、SEO対策で自然検索流入を増やそうとしているものの、「定期的に記事を更新しているのになかなかアクセス数が増えない」
「KWをしっかり設定しているのに思うように検索結果の上位に表示されない」
といった壁とぶつかってしまう担当者は少なくありません。

そんな時、
「もしかしたら文字数が少ないのかな?」
「SEO対策に効果的な分量を確保できていないのかも」
と、記事の文字数に着目することもあるのではないでしょうか。

この記事ではSEO対策における文字数はどのような意味を持っているのかを解説するとともに、成果を創出する「中身のある」記事の作り方のポイントを具体的に紹介します。

コンテンツSEOの評価基準は「ユーザーにとって有益な情報を発信しているか」

スマホ 情報発信

まずはコンテンツSEOに取り組む上での大原則をおさらいしましょう。

SEO対策に取り組む方の多くは、潜在顧客を含むまとまった流入を安定的かつ低コストで獲得するために上位表示を目指しているでしょう。

検索エンジンに表示されるサイトやコンテンツは

・検索キーワードに対し、最適な回答・質の高い情報を用意しているサイトやページ
・ユーザーにとって利便性が高いサイトやページ

ほど上位に表示されるようになっています。

SEO対策は外部対策と内部対策の二種類に分けられますが、内部対策にあたるコンテンツSEOはまさに「ユーザーにとって有益で価値のある記事コンテンツの制作と発信」を担っています。

文字数そのものはSEOの評価と関係ない。最適な文字数はユーザーニーズによって決定される

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では、Googleはコンテンツの質や価値を評価する上で文字数を評価基準に含んでいるのかというと、文字数は考慮していません。しかし、実際のコンテンツ制作の現場において文字数を気にしてしまい、ミスに陥ることも少なくないのはなぜでしょうか?

一例をあげてみましょう。

勉強や仕事をしながら一息つけることをコンセプトに、学生と会社員が行き交う早稲田の街でカフェを開業したオーナーがコンテンツSEOで集客しようとしていると仮定します。

オーナーはまず「早稲田でノマドできるカフェ」を知りたくて検索したターゲットを呼び込むためにコンテンツを更新したいと考えました。

この場合に最適と思われるコンテンツ案は実際にターゲットユーザーが来店しようか判断するための情報を過不足なく伝える記事です。
具体的には早稲田でコンセントやWi-Fiが使えるカフェ数軒を自分のお店も含めてリストアップし、住所や営業時間、喫煙可否や看板メニュー、さらには口コミといった情報をきっちり抜けなくまとめた内容になり、文字数は最終的に2000字程度にまとまるのではないでしょうか。

しかし、「早稲田だけじゃ当てはまるお店が少ないし、字数が多い方がしっかりした記事っぽいよな……」という理由で新宿・池袋・中野エリアまでなんとなく拡大し、むやみに紹介する店を増やした1万字の記事を作ってしまい、思い通りの流入が得られないといったミスがしばしば散見されます。

これは元々狙うはずだったターゲットのニーズありきではなく、文字数といった表面的な要素に気をとられてコンテンツの内容を決めたことが失敗の原因となります。

SEOの評価対象ではないにも関わらず、なぜ「文字数が多い記事の方が良さそう」という印象に引っ張られてしまうかというと、実際に検索を行って上位表示されているサイトの多くがボリュームのあるコンテンツを更新しているためだと考えられます。

字数はSEO評価に関係ないものの、字数の多いコンテンツが上位表示される傾向があるのもまた事実です。

もう少し正確に表現すると、ユーザーニーズに対して過不足のない、上位表示されるような水準の記事にしようとすると結果的に文字数が増えるケースが多いと言えます。

当然、検索キーワードによっては一問一答のように端的な答えを提供することがもっとも過不足のないコンテンツの形である場合、シンプルな文字数に落ち着くこともあります。

いずれのケースにせよ、コンテンツSEOで制作する記事は文字数から逆算して記事構成を決めるのではなく、検索ユーザーの潜在ニーズ・顕在ニーズの深掘りを起点に記事構成を決めていきます。

また、ターゲットユーザーの想定リテラシーや情報感度、知識量なども考慮すると文章の言葉遣いや扱う内容の深度にも影響し、それが間接的に文字数に作用することもあるでしょう。

したがって、繰り返しになりますが「ユーザーが本当に知りたいことは何か」「コンテンツに触れたユーザーがどのようなアクションを起こせるようになるとベストか」といった、徹底したユーザー視点を持って記事構成を検討していく中で、上位表示に最適な文字数というのは自然とついてくるのです。

【補足】記事タイトル・メタディスクリプションは表示が省略されない字数で設定しよう

記事本文だけでなく、検索結果画面に表示されるタイトルやメタディスクリプションの最適な文字数が気になる方も多いのではないでしょうか。

無論、タイトルやメタディスクリプションの文字数がSEO評価に繋がることはありませんが、ユーザビリティの面で最適な文字数は決まっています。

検索結果画面上で表示できる概ねの文字数は決まっており、設定した文字数によっては途中から文章が省略表示されてしまいます。

すると、訴求したいことが効果的に伝わらない恐れもあるため省略されない最適な文字数で端的に主旨をまとめられるように意識しましょう。

パソコンとスマホで表示できる文字数はやや異なってきますが、どちらのデバイスから閲覧しても省略されないように設定する場合、

・タイトル→全角で32字以内(半角は0.5字カウント)

・メタディスクリプション→60字以内(スマホの表示MAX字数。PCの場合はMAX120字)

が望ましいと考えられます。

ただし、例えば自社メディアを訪れるユーザーに業務時間中のビジネスマンが多く、閲覧デバイスがPCに偏っているケースではMAX120字以内で設定することもあります。
検索結果画面上でどのような内容のコンテンツなのか、少しでも詳細に伝えた方がユーザーにとっては調査の工数が減り、記事内容とニーズが合致していた場合にCTRが上がる可能性があるためです。

ユーザーの検索意図を満たす、網羅性の高い記事の作り方

ビジネス 調査

では、ユーザーニーズを満たす記事は具体的にどのように作ればいいのでしょうか?

記事は大枠の内容や論理展開の指示書ともいえる記事構成案に従って制作します。記事構成を検討する際に明確にすべき要素は大きく分けて

①ターゲットユーザーのニーズ
②検索キーワード
③記事読了後のゴール

の3つになります。

コンテンツSEOにおいて、1本の記事で対応できるユーザーニーズは1つ、という考え方があります。そのため、これから制作する記事ではどのような悩みを持っているユーザーにスポットライトを当てるのか、明確に決める必要があります。

ニーズが決まることではじめて対策すべき検索キーワードの候補を絞れるようになります。

キーワードは検索ボリュームや競合性、ワーディングなどを考慮して選定します。そして、記事を読んだ後にユーザーがどのような状態になると「ニーズが満たされた」と言えるのかを定義することで記事内で提供すべき情報の取捨選択や深度の調整を行うことが可能になります。

3つの要素を明らかにする工程では仮説立案や競合調査が求められ、時間がどうしてもかかります。

しかし、ここでどれだけ精緻に要素を整理できるかによって記事の仕上がりが大きく左右するため妥協せず向き合ってほしいですね。

詳細は記事構成がコンテンツSEOの成否を左右!検索意図を踏まえた構成の作り方を合わせてご覧ください。

ユーザーが求める情報を過不足なく伝えられる記事作りを心がけよう

検索

以上、コンテンツSEOにおける文字数の考え方と正しい記事制作の考え方をお伝えしました。

SEO対策で上位表示されるためには小手先のテクニックではなく、どれだけ泥臭くユーザーに寄り添ったコンテンツ制作にこだわれるか、その姿勢を徹底できるかどうかが大きなポイントになります。

文字数にとらわれず、ぜひユーザーにとって価値ある情報を発信できているかという視点を持ってコンテンツSEOに取り組んでいきましょう!