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記事のリライトでSEO対策の効果をアップ!タイミングや方法を解説

2021/09/29記事作成

ブログ更新

SEO対策の内部施策の一環としてブログ記事を更新していると、「リライト」という言葉を耳にする機会があるのではないでしょうか。
リライトは直訳すると「書き直す」となりますが、なぜブログ記事の書き直しが必要になるのでしょうか?

この記事ではSEO対策におけるリライトの意義やその手順、実践する時のコツを解説します。
新規記事の制作だけでなくリライトも合わせることで集客力アップを目指しましょう!

目次

リライトの目的:情報のアップデートによる検索順位向上を狙う

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そもそも、SEO対策の大原則は「検索を行うユーザーにとって有益で利便性の高いコンテンツ・サイトを提供することで上位表示を目指す」ことになります。
そのため、新規記事の制作とリライトのいずれもユーザーにとってプラスに作用しなければ実施する意味はありません。

リライトではすでに公開済みの記事コンテンツの内容修正や加筆を行います。
リライトによる情報のアップデートを通して検索ユーザーのニーズをより高水準で満たすことができると、記事コンテンツは検索エンジンから再評価されやすくなります。結果、検索順位の向上および流入数の強化が可能となります。

「新規記事を継続的に更新すればSEO対策は十分じゃないの?」と思うかもしれませんが、対策するキーワードを新規で発掘し続けることは難しいことに加え、一度制作した記事をそのまま放置すると、ポテンシャルがある記事コンテンツだったとしても思うような効果を創出できないまま低迷する恐れもあります。

事実、新規記事を公開して一発で上位表示を狙えるケースは限られており、大半のケースではリライトを重ねることを前提に掲載順位の改善を目指します。
そのため、SEO対策の効果を最大化するためには新規記事の制作・公開はもちろんのこと、リライトも合わせて行うことが望ましいのです。

リライトを行うタイミングは「公開記事数・期間」の2要素から判断

カレンダー

リライトは

・運用しているブログ・メディアで公開している記事数
・対象記事を公開してからどれくらいの期間が経過したか

の2軸を用いて実施するかどうか判断すると取り組みやすいです。

記事数:記事数が少ないときは新規記事制作が優先。コンテンツが拡充されてからリライトに注力

特に新規でメディアやブログを立ち上げてコンテンツSEOに取り組む場合、サイトのテーマ性の統一や流入・表示に繋がるキーワードの獲得を最優先で進めていく必要があります。
そのため、メディア内にコンテンツを蓄積するために新規記事の制作と公開に特化して運用に取り組む必要があります。

具体的には上位表示を目指したいキーワードや自社サービスと相性の良いキーワードのように、コンテンツSEOに着手する段階で優先度が高いことが明らかなキーワードに対応したコンテンツを一通り整備するまでは新規制作に注力すると良いでしょう。

逆に言えば、

・すでに継続的に運用しているメディアだが、これから本格的にSEO対策に取り組む
・メディア内で50~100程度の記事がすでに公開されているが、検索順位や自然検索経由の流入が伸び悩んでいる

といった状況であれば新規記事の公開よりもリライトに注力するフェーズに移行すると良いでしょう。

期間:トレンド性の高い記事はこまめにリライト。一般的には公開から3か月前後で数値変動を確認し、必要に応じて実施

記事で扱うトピックの中にはトレンド要素が強いもの・定期的に内容が変更、改正されるようなモノもあるでしょう。
そのような記事の評価は「情報の最新性」が重視される傾向があるため、サイト内の記事本数に関わらず、内容の最新性を担保するために定期的にリライトを通して記事を更新する必要があります。

トレンド性に左右されないトピックの記事であったとしても、年単位で放置するのは避けたいところです。記事公開から2~3ヶ月経過したタイミングでGAやサーチコンソールを確認し、流入数の変化やキーワードごとの表示順位を確認してリライトの判断を行います。

コンテンツをリライトする手順6ステップ

6

ここからは具体的に

「リライトしたほうがいい記事や加筆修正する内容ってどうやって決めれば良いの?」

という疑問に応えるべく、リライトを行う手順を6段階に分けて説明します。

1.サーチコンソールを確認し、リライトを行う記事を決定する

リライトを行う記事の選定は「なんとなく」で決めるのではなく、数字を根拠に行うようにしましょう。
分析ツールの活用はコンテンツSEOにおいて必要不可欠ですが、リライトにおいても非常に重要な情報源となります。

サーチコンソールを使用し、下記項目を組み合わせて確認しましょう。

公開ページ→獲得キーワードごとの掲載順位の変動グラフ(3ヶ月・半年単位設定)

新規記事を公開し、初のリライトを行うかどうかの判断は公開ページが獲得しているキーワードの順位変動グラフを見るとやりやすいです。

「検索パフォーマンス」でフィルターを追加し、調査したいページのURLを対象にデータを抽出すると、獲得しているキーワードを一覧を確認できます。
順位変動は確認したいキーワードをクリックすることで個別に把握できます。

この時、そもそも公開しているページで獲得しているキーワードの数が少ない、もしくは対策したキーワードでの掲載順位が停滞しているような場合はリライトを実施しましょう。

なお、記事制作時には想定していなかったキーワードを獲得しており、なおかつ表示順位が好調であるケースもあります。
このような場合は元の対策キーワードで表示されるよう軌道修正するよりも、獲得しているキーワードと記事本文の内容の合致率を高める方向でリライトを行うか、むやみにリライトを行わず、大幅に下落が起きた時に初めてリライトに着手することをオススメします。

平均掲載順位→流入数・CTR(クリック率)

「検索パフォーマンス」では平均CTR(クリック率)も確認できます。

平均掲載順位が10位以内にも関わらず、CTRが振るわず流入数が少ない場合は検索結果画面にリスティング広告が多く出稿されているせいで実質的な表示順位が低くなっているか、記事の入口ともいえるタイトルに改善余地があるケースが考えられます。

検索順位とCTR グラフ

参考:SISTRIX|Why (almost) everything you knew about Google CTR is no longer valid

■参考
SISTRIX社が8000万以上のキーワードと数十億回の検索結果を分析し、2020年に公開した掲載順位と平均CTRにまつわる調査結果によると、1位表示の平均CTRは28.5%ですが2位表示で15.7%、3位表示で11%と大幅に下がり、10位表示では2.5%にとどまることが判明しています。キーワードによって平均CTRの傾向は大きく変わりますが、このような平均値を一つの参考にするのも良いでしょう。

広告出稿による実質的な掲載順位が低い場合は本文の加筆修正を、掲載順位に関わらずCTRが低い場合はタイトルやディスクリプションの変更を実施することで改善される可能性があるため、リライト対象記事に選定しましょう。

平均掲載順位が20位前後~など、上位表示には至っていないものの掲載順位圏外ではない記事については記事本文の内容を精査し、リライトを実施することで上位表示を目指せる余地があることを意味します。
具体的には平均掲載順位が20位前後でもう一息欲しい記事から優先度高めに選定し、同様の記事が複数ある場合はその中でも現状の表示回数が多い記事・もしくは対策したいキーワードの優先度も踏まえて着手する順番を決めると効率的です。

表示回数→対策優先度の高いキーワードかどうか

サーチコンソールの検索パフォーマンスの画面はデフォルトで「クリック数」の多いキーワード順に表示していますが、表示回数を多く獲得しているキーワード順に並び変え、対策優先度の高いキーワードからリライト対象記事を決定する方法もあります。

この選定方法の考え方としては、上位表示に至っていないにもかかわらず現状多くの表示回数を獲得している記事は表示順位が向上すればより多く表示され、流入にも繋がりやすいという考えに基づいています。

ただし、多く表示されているキーワードは必ずしもターゲットユーザーが検索する時に使用するキーワードとは限りません。
表示や流入は多ければ良いというわけでもないため、あくまで自社と相性の良いユーザーによる表示・流入を得られるキーワード記事を選定するようにしましょう。

2.ユーザーニーズ・競合記事の調査を実施する

リライト対象記事の選定が完了したら、リライト方針を決める必要があります。

新規記事を制作する時は対策キーワードで検索するユーザーのニーズや、実際にそのキーワードで上位表示されているコンテンツ(=ユーザーにとって有益であるとGoogleが評価したコンテンツ)を調査し、記事構成を決定しますが、リライトの方針決定もやはり同じような考え方がベースになります。

上位表示を獲得できていないということは、検索意図の深掘りや競合コンテンツの優れた要素の抽出が甘く、改善余地があることを意味します。
そのため、
新規記事制作の時に検討した

・そのキーワードで検索に至った経緯や背景
・検索ユーザーの潜在/顕在ニーズ
・検索したユーザーはどのような状態になるとニーズを満たせたと言えるのか(=記事読了後のゴール)
・記事内に盛り込むべき情報

を再考し、記事から削除すべき文章や加筆すべき情報を特定していきます。

3.タイトル・見出し構成・本文の内容などを再検討する

ユーザーニーズや競合コンテンツから見えてきた情報の過不足を特定したら、今度はタイトル・見出し構成・本文にどのように落とし込むのか検討します。

この作業は0から行うのではなく、新規記事を制作する時に作った記事構成シートをコピーし、内容を更新するイメージで行うと進めやすいでしょう。

タイトルを変更する場合は改めて対策キーワードが必ず使用されているか、字数オーバーになっていないか気を付けて設定します。
見出し構成および本文は削除・追加のいずれであっても、該当箇所だけ手を加えるのではなく変更を反映したことで全体の論の展開が不自然になっていないか見直し、整合性のある記事になるよう調整することも心がけましょう。
また、本文に誤字脱字や誤った情報・古くなった情報の掲載がある場合ははそれも合わせて修正するよう指示内容にまとめておきます。

4.実際に修正加筆を反映する

具体的なリライト内容が確定したら、実際の原稿に反映していきます。
新規記事制作もリライトも、「ユーザーにとって有益なコンテンツを提供する」ための手段です。

「本当にこの記事はユーザーにとって読みやすいか?」という視点を持ちながらリライトを遂行します。

5.記事更新後、再インデックス依頼をサーチコンソールで行う

GA 設定画面

記事を更新したあとはサーチコンソールで再インデックスのリクエストを送りましょう。
インデックスをリクエストしない場合、クローラーがサイトを訪れるまで記事が更新されたことが検索エンジンに登録されないため、リライトの効果が出ません。
再インデックスを依頼するためには、サーチコンソールの「URL検索」を選択し、更新を行った記事のURLを記入して検査します。
すると、インデックス状況が表示されます。
通常であれば「URLはGoogleに登録されています」と表示されている場合はインデックス登録は不要ですが、リライトはページ変更にあたるため、「インデックス登録をリクエスト」を送信します。
そうすることで記事更新したことを確実に、少しでも早く検索エンジンへ伝えることができるため、忘れずに行いましょう。

6.一定期間経過後、効果検証する

更新した記事がインデックスされてからおよそ2週間ほど経過するとサーチコンソールで数値変動が見られるようになります。
リライトから1ヶ月ほど経過したタイミングでリライト前後の流入数や検索順位に変動が見られたかどうか確認します。
思うように伸びなかった場合は継続的に数値を見ながら繰り返しリライトに取り組む必要があります。
なお、対象記事が10位以内に表示されており、CTR改善のためのタイトル変更を行った場合であれば変更から数日で変動が見られるケースが多いため、こまめにチェックするようにしましょう。

効果的なリライトのために注意すべきポイント・コツ4つ

話し合い

リライトを実施する時は以下の事項に気を付けましょう。

検索意図からズレた加筆・修正は行わない

新規記事制作もリライトも、「検索ユーザーのニーズに寄り添う」ことが大前提となっています。
リライトを行うことで読みにくい記事になってしまっては本末転倒となるため、ユーザーや競合の調査は新規記事を制作する時と同様かそれ以上に丁寧に行うようにしましょう。

仮説も用いながら進行した新規記事制作時とは異なり、リライトは数字という形でリアルなユーザーの反応も手掛かりにして検討することが出来るため、当初と異なる着眼点を得られた場合は積極的に試してみるのもアリです。

既存記事と内容が重複しないか確認する

リライトを行ったことで他の既存記事と内容が重複してしまっていないか確認しましょう。
同一サイト内に類似コンテンツが存在すると重複コンテンツとみなされ、SEO評価が下がってしまいます。

重複コンテンツが見受けられる場合、もしくはサーチコンソールを確認したときに同一キーワードで複数ページがそれぞれ似たような掲載順位を獲得している状況であればコンテンツの統合を行うようにしましょう。

URL(パーマリンク)の変更は行わない

リライトのタイミングで「パーマリンクの命名規則を統一しようかな」と考えて変更してしまうことはおすすめしません。
URLが変更されると別のページとしてクローラーが認識してしまうため、リライト前のSEO評価が反映されなくなります。
また、サーチコンソールやGA上の計測も別ページとして認識されるため、計測データも分断されてしまいます。
URLの変更は原則しない、と覚えておきましょう。

公開日とは別に更新日も表示できるようにすると◎

ユーザーは記事の公開日や更新日を見ることで、その記事に掲載されている情報がどれくらい新しいのか・信頼できそうか判断します。
公開日のみの掲載だと、せっかくこまめにリライトを行って情報の最新性を担保していたとしても、公開した当時の日付で「この記事の内容は古いのかな……」と思わせてしまい、離脱に繋がる恐れがあります。
更新日も表示できるように設定しておくと、「このサイトはアクティブに更新されているんだな」という印象を与えることができます。
未実装の場合、リライトに注力するタイミングで実装することをおすすめします。

対策キーワードで検索するユーザーのニーズを基準にリライト方針を決めよう

キーワード

以上、リライトの意義やその方法を紹介しました。
繰り返しになりますがリライトにおけるあらゆる判断基準は「検索ユーザーにとって有益かどうか」です。
分析ツールで取得できる数値を根拠にしてリライトの方針を決定し、実行するようにしましょう。

また、リライトも1度やればオッケー、というものではありません。
リライトと効果検証の流れを何度も重ね、根気強く取り組むことで必ず結果が数字に表れるようになります。長い目でSEO対策に取り組んでいきましょう。